トピックス

個人の賠償請求権は「消滅」してないよね

カテゴリー:

おはようニュース問答

個人の賠償請求権は「消滅」してないよね

2018年11月9日【国際】
 晴男 被害者個人の請求権は消滅していないというのは当然だな。
 秋平 太平洋戦争中に徴用工として日本で強制的に働かされた韓国人4人が、新日鉄住金(旧日本製鉄)に損害賠償を求めた訴訟の韓国大法院(最高裁)判決だね。でも、安倍政権は、元徴用工の請求権は1965年の日韓請求権協定で「完全かつ最終的に解決している」と全面的に拒否している。

日本の公式見解

 晴男 この問題で日本共産党の志位和夫委員長が1日に発表した「見解」を読んで“目からウロコ”が落ちた。日韓両国で請求権問題が解決したとしても、被害者個人の請求権を「消滅させたものではない」というのは、日本政府が国会答弁などで公式に繰り返してきたし、中国人強制連行被害者による訴訟での日本の最高裁の判断でもあるんだ。
 秋平 安倍首相は、大法院判決は「国際法に照らしてありえない」と批判したけど。
 晴男 日本の弁護士有志が声明を発表して、世界人権宣言をみても、重大な人権侵害に起因する個人損害賠償請求権を国家が一方的に消滅させられないとの考え方は国際人権法に沿うものだと指摘している。首相の見解こそ国際法上ありえないのさ。

本質は人権問題

 秋平 徴用工問題の本質は人権問題だ。判決は、強制動員の慰謝料請求権は請求権協定の適用対象に含まれない、つまり“解決ずみではない”と判断しているね。
 晴男 日韓請求権の交渉過程で日本政府は植民地支配の不法性を一切認めてこなかったのだから、当然だよ。
 秋平 韓国で同様の訴訟は他に14件あるが、日本政府は被告企業に“解決ずみだから賠償や和解に応じるな”と圧力をかけているんだ。
 晴男 企業の自発的和解に政府が干渉するのは大問題だ。中国人強制連行事件では、加害企業が謝罪し、基金も設け被害者を救済し、「慰霊祭」を催している例もある。
 秋平 このままでは韓国での日本企業への反感は強まるだろうね。
 晴男 安倍政権は日本企業に不当な不利益を被らせるなと韓国側に求めたが、そんなやり方こそ隣国との対立を招き、真の国益に反するね。
 〔2018・11・9(金)〕

▲ このページの先頭にもどる

© 2012 - 2019 SHINGO YUKIKO