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消費税増税の中止くらしに希望を―三つの提案(2)

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2019年5月22日 日本共産党

2019お金の心配なく、学び、子育てができる社会を

 子育て、教育の負担軽減は、家計を応援するとともに、貧困から子どもを守り教育の機会を保障するなど子どもの権利を守るうえでも、少子化対策としても差し迫った課題です。

すべての学生を対象に、大学・短大・専門学校の授業料を、すみやかに半分に値下げし、段階的に無償化をはかります。

 安倍政権は、「大学無償化」などと言いますが、学費値上げを抑えることもしません。授業料減免の対象になるのは、文科省の答弁でも、現在の大学・短大・専門学校の全学生の1割程度です。しかも、その財源は消費税増税です。 政府案では、授業料等の減免対象は4人家族で年収270万円程度(住民税非課税世帯)が上限です。年収380万円未満の世帯も一部対象になりますが、3分の1または3分の2に減らされます。9割近い学生を対象にしない制度を「大学無償化」などと言うことは「看板に偽りあり」です。 日本政府は、国際人権規約の大学、高校の学費を段階的に無償化する条項の「留保撤回」を2012年に閣議決定し、国連に通告しました。段階的無償化は、国際公約であり、国民への政治の責任です。

給付奨学金は、政府案の低所得者を対象にした制度に加えて、月額3万円(年額36万円)の給付奨学金制度をつくり、全体で70万人の学生が利用できるようにします。すべての奨学金を無利子にします。

 給付奨学金(国公立―自宅35万円、自宅外80万円 私立―自宅46万円、自宅外91万円)も対象になるのは「授業料減免」と同じく4人家族で年収270万円未満の世帯で、年収380万円未満の世帯は、これも3分の1または3分の2に減額されます。若者の人生の門出で、「奨学金」という名の多額の借金を背負わせる社会をあらためます。

私立高校の負担の軽減をすすめ、高校教育の無償化をはかります。

 民主党政権時に公立高校授業料の無償化がすすみましたが、私学の減免は不十分で、施設整備費等の負担も小さくありません。政府は、消費税増税と引き換えに、私学授業料の「実質無償化」(年収590万円未満)としていますが、消費税増税なしで実施するとともに、施設整備費等の負担軽減もすすめます。

学校給食の無償化をはじめ、義務教育で残されている教育費負担をなくしていきます。

 憲法は、義務教育の無償を定めていますが、給食費や制服、副教材などさまざまな負担があります。憲法制定時には、政府も「(憲法の)義務教育の無償をできるだけ早く広範囲に実現したい」「学用品、学校給食費、できれば交通費」(1951年3月19日 参議院文部委員会 日本共産党岩間正男議員への答弁)などとしていましたが、70年たっても実現していません。歴代自民党政府が、憲法をないがしろにし、教育費負担の軽減に背を向けてきたことが、ここにも表れています。

「幼児教育・保育の無償化」を消費税に頼らず実施します。認可保育所を30万人分新たに増設し、保育水準を確保しながら待機児童を解消します。

 消費税増税なしで、「幼児教育・保育の無償化」を実施します。認可保育園を30万人分増設し、認可保育園を希望しながら無認可施設や企業主導型保育所などで保育を受けている子どもを含めた待機児童を解消します。 安倍政権の「受け皿づくり」は、保育士配置数を2分の1に後退させる企業主導型保育など、深刻な保育の質の低下をもたらしています。企業主導型保育は、突然の閉園や助成金の不正受給、施設で基準違反が相次ぎ、「定員割れ」も続出しています。待機児童の解消と保育の質の確保は、親の願いであるとともに、成長・発達する子どもの権利を保障するためにも待ったなしの課題です。

7.5兆円の新たな財源で可能に――「消費税に頼らない別の道」で

 「三つの提案」をパッケージで実行するために必要な財源は7・5兆円です。 消費税10%増税による増収は5兆円規模です。安倍政権は、「増税分は全部お返しする」としていますが、政府が増収分を財源に充てるとしている施策のなかで、幼児・保育無償化、高等教育の負担軽減、低年金底上げなど社会保障や教育・子育てに関するもの(2・6兆円程度)は、すべて実施します。一方、ポイント還元や軽減税率、景気対策としての大型公共事業などの財源は、消費税増税をしなければ必要がなくなります。 したがって、7・5兆円の新たな財源を確保すれば、消費税増税を中止し、「三つの提案」を実行することができます。「三つの提案」は、消費税増税と「引き換え」の政府の「対策」の3倍規模で、くらし向上と社会保障、教育・子育ての充実・支援策を、消費税増税なしで実施することになります。 この財源は、富裕層と大企業に応分の負担を求めるなど、「消費税に頼らない別の道」で確保します。 政府は、社会保障でも教育でも、財源と言えば消費税だけです。しかし、過去30年の消費税収は372兆円にもなりますが、同じ時期に法人税は地方分を含めて290兆円、所得税・住民税も267兆円減ってしまいました。「消費税頼み」では、いつまでたっても社会保障も教育も財政も良くなりません。 財源は、大企業と富裕層への優遇税制を改めて応分の負担を求めます。 大企業に中小企業並みの負担を求めれば4兆円の財源がつくれます。中小企業の法人税負担率は18%ですが、大企業は10%しか負担していません。研究開発減税などもっぱら大企業だけが利用できる優遇税制があるためです。 所得が1億円を超えると、所得税の負担率が逆に下がってしまいます。多額の金融所得がある富裕層に有利な証券税制の是正と最高税率の引き上げで3・1兆円の財源になります。 日米安保条約上は負担する必要のない「思いやり予算」や辺野古の海を埋め立ててつくる米軍基地の建設費など、国民の税金を使う必要のない予算を廃止して0・4兆円の財源をつくります。 トランプ米大統領言いなりの高額の米国製武器の「爆買い」も大問題です。F35戦闘機1機116億円をやめただけで、保育所なら4000人分、特養ホームなら900人分、学校のエアコン設置なら4000教室が可能になります。安倍政権は、このF35を100機以上も購入する計画です。F35の爆買いをやめて、保育所、特養ホームの建設、学校のエアコン設置をすすめます。 この「三つの提案」は、所得の増加や負担の軽減によって、家計を直接あたためるものばかりです。そのうえ、長時間労働の是正や非正規の正規化など、直接投入される7・5兆円だけにとどまらない経済効果があります。最低賃金を1000円にする効果は約1兆円で全国的にはGDPの0・2%ですが、最低賃金の低い鹿児島県などでは県内総生産の0・7%に相当するなど、地方経済の底上げにも役立ちます。

99%の人たちのための政治に――財界・大企業中心、格差と貧困ひろげる安倍政治を変えよう

 安倍政権の下で、日本の経済と社会に何が起きたでしょうか。大企業は史上最高の利益を上げ続けましたが、日本経済全体には還流せずに、大企業の内部留保は、122兆円増えて442兆円にも膨れ上がりました。株高で富裕層に巨額の金融資産が集中し、アメリカの経済誌フォーブスが発表した日本の「長者番付」上位40人の資産は、安倍政権の7年間で7・7兆円から18・6兆円に、2・4倍にも増えました。 安倍政権は、経団連の要求に従って、法人税を減税し、労働法制を改悪するなど、大企業の利益拡大に貢献してきました。年金の積立金や日銀マネーを使って株価をつりあげてきました。その一方で、賃金が上がらず生活が苦しくなっている国民に、消費税増税や高い国保料や教育費の負担を押しつけています。この財界・大企業中心の政治が、大企業の利益が企業内部に滞留してしまう、金持ちがもっと金持ちになっていくという、日本経済の大きなゆがみをもたらしています。 国民のくらし第一に切り替えることが必要です。日本共産党の「三つの提案」は、日本経済の6割を占める家計消費を応援しながら、格差と貧困も是正する経済政策です。「アベノミクス」がもたらしたゆがみを根本からただし、日本経済を立て直す大きな一歩となります。この道でこそ、442兆円にものぼる大企業の内部留保を経済と国民に還元させ、日本経済のまともな循環と持続可能な成長を可能にします。 8時間働けばふつうにくらせる社会――賃上げと長時間労働の是正は、経済的にも時間的にもゆとりをもたらす、ほんとうの“豊かさ”を実現します。くらしを支える社会保障は、経済的負担の軽減とともに、生活不安、将来不安も軽減します。お金の心配なく学べ、子育てできる社会は、重い教育費負担を軽減し、貧困の連鎖を断ち切り、希望を育みます。財源でも、「家計応援」と「格差と貧困の是正」をつらぬいています。 「くらしに希望を――三つの提案」を実行することは、最も効果的な景気対策となり、日本経済の持続可能な成長につながる本道です。99%の人たちの幸せに心を寄せる政治に変えることによってこそ、くらしの希望が生まれます。日本共産党は、そのために、全力で奮闘します。

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